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【現実】美容クリニック看護師のデメリット!働いてみるとここが辛い

※本記事は現役男性美容看護師さんにご執筆いただきました。

お悩みちゃん

夜勤も辛いし、美容クリニックに転職しようかな?
病院看護師から美容看護師へ転職したデメリットってあるのかなぁ

看護くん

実際の体験談から美容クリニック看護師のデメリットを解説しますね

病院に勤務している看護師さんの中には、

  • 「美容ナースってなんかキラキラしてそう」
  • 「ルーチンワークで楽そう」

そんなイメージを抱く方がいらっしゃると思います。

かくいう僕もそう思っていた人間。

そんな期待を胸に、地方の大学病院から都内の大手脱毛クリニックへ転職しましたが、現実はそう甘くありませんでした。

美容看護師って想像以上に結構大変です!

そのギャップのせいなのか、実際に1~2ヶ月で辞めてしまう人も多く、そのたびに悲しい気持ちになりました。

「美容看護師にも向き不向きってあるなぁ」とつくづく感じます。

そこで本記事では、実際に働いてわかった美容クリニック看護師のデメリットを徹底解説

「想像やイメージとぜんぜん違った…ぜんぜん楽じゃねーじゃん…」と早期退職してしまう人が減ってほしいなと思いながら書いておりますので、ぜひ参考にしてくださいね。

ただ誤解が無いようにお伝えしますが、僕は「美容看護師って最高に楽しい職業」だと自負しています!!

病院勤務では味わえない楽しさや喜びなんかもたくさんあるんですよね。

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お悩みちゃん

でも転職するかどうかも迷っているし
転職サイトに登録するのは不安なんだけど。。。

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メイクちゃん

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目次

よく聞く美容クリニック看護師のデメリット

【現実】美容クリニック看護師のデメリット!働いてみるとここが辛い

まずは世間一般的によく聞く美容クリニック看護師のデメリットについて

  • 看護業務が少なく一般的な看護スキルが身につかない
  • 臨床経験年数にカウントされない
  • 若いうちしか働くことができない
  • 土日祝や連休に休めない

これらは一部間違った認識のものもあるので、それぞれ解説します。

看護業務が少なく一般的な看護スキルが身につかない

美容クリニック看護師は、一般的な看護スキルが身につかないのはデメリットの一つ

具体的には

  • 内服管理
  • 食事の介助
  • 口腔ケア
  • 清拭・入浴介助
  • ベッドメイキング
  • 排泄介助
  • 体位変換

とかですね。

またクリニックによっては、採血や注射、バイタルサインの測定がない場合もあります。

そのため、一般看護のスキルを磨きたい人にとってはデメリットと言えるでしょう。

看護くん

それぐらい業務内容は違うんですね

臨床経験年数にカウントされない

先ほどの話に通じますが、美容クリニック看護師は臨床経験の年数にカウントされないことが多いのもデメリットと言えるでしょう。

一般的な看護業務が少ないので、即戦力かどうかの目安となる臨床経験の年数としてカウントしない病院も多いんですね。

お悩みちゃん

じゃあもう病院に戻ることできないじゃん

看護くん

それは大きな誤解ですよ

実は結構誤解されてるんですけど、美容看護師で働いた実績は臨床経験にはカウントされないものの、病院に戻れないわけではありません。

理由は看護師自体が年々人手不足であるから。

病院としては即日戦力になる看護師さんが魅力であることは間違いないですが、そうも言っていられない現状があるんですね。

結果、未経験だったりブランクがある看護師さんを積極的に迎え入れ、新卒の看護師さんと一緒に研修したのち現場に立たせるというような病院も増えています。

看護くん

選択肢がなくなるわけじゃないので、安心してくださいね

むしろ今の状態は、比較的美容看護師を目指しやすい状況であると言ってもいいかもしれません。

若いうちしか働くことができない

美容クリニック看護師のデメリットとしてよく聞くのが、若いうちしか働くことができないという意見。

実はこれは大きな誤解です。

そもそも美容クリニックの歴史が浅いため、全体的には若い人が多くなっていますが、だからと言って若いうちしか働くことができないわけではありません。

現在美容業界は、細分化されており、アンチエイジングや高齢者に向けたサービスを展開しているクリニックも増えています。

実際業界の需要は伸びていますし、美容クリニックに対して抵抗がない世代がこれから高齢化していくことを考えれば、むしろベテランの美容看護師さんの需要はますます増えてくると考えていいでしょう。

看護くん

実際、50代や60代の看護師さんが働いてる美容クリニックもありますからね。

土日祝や連休に休めない

美容クリニック看護師のデメリットで、土日祝や連休に休めないという話もよく聞きます。

ただ、これに関しては美容クリニックの選び方次第。

ワークライフバランスが重視されている今の時代は、雇用条件に、土日祝や連休が休めることを打ち出している美容クリニックも増えています。

看護くん

休日がきになる人は、しっかり雇用条件で選べば問題ないですよ

お悩みちゃん

意外と勘違いしていることも多かった!
実際に働いて、感じたデメリットはある?

転職してわかった美容クリニック看護師のデメリット

ここからは、実際に転職したことにより働いて分かった美容看護師のデメリットについて解説します。

美容看護師を目指している看護師さん達が夢と希望を胸に転職したのに

「こんなはずじゃなかった」

「全然イメージと違った」

という悲しい思いをしてほしくないので、あえて「美容家クリニック看護師の難しさ、大変さ」について説明します。

これから美容クリニックの看護師を目指そうとする方は、是非参考にしてくださいね。

医療とは全然違う美容の知識や技術が必要 

当然ですが、病院と美容クリニックとでは、求められる知識や技術は全く異なります。

なんとなくですが、病院の疾病や看護ケアの勉強と比べて「美容の勉強の方が楽しそう、簡単そう。」というイメージがを持っている方いませんか?

実際に僕がそう思っていたんですが、美容クリニックの専門知識はかなり難しいです。

美容分野の専門知識はかなり難しい

「病院の専門的知識に比べたら、美容分野って楽勝でしょ?美容好きだし、勉強も楽しそう~」と思われがちですが、舐めてかかると痛い目にあいます。

ちなみに僕も美容分野の知識を軽く見ていてかなり苦労した人間。

大学病院で複数の部署で勤務したことがある僕の感想ですが、美容分野の勉強もめっっっっっっっちゃむずいです!!

むしろ病院と全く分野が違うので、「また一から勉強し直さないといけない」と考えていいくらい。

例えば…

「皮膚には表皮真皮皮下組織があって(←ここまではわかる)、さらに表皮には角質層顆粒層有棘層…(←???)」

「この脱毛機の光の波長とパルス幅は~~」

「ピーリングの効果は~~で、だからこの既往のある患者は禁忌で~~」

と、なにを言っているかわからない方も多いと思いますが、こういった知識を「基礎の基礎の基礎」として勉強します。

看護くん

ね、頭が痛くなってきたでしょ?

病院では絶対に関わることがない分野の知識だし、美容好きでもここまで詳しく知っている看護師さんは少ないんじゃないでしょうか。

実際僕は休みの日にも勉強したし、勉強量というか時間に関しては病院時代と変わらない気がします。

また研修をしっかりしている大手のクリニックでは、こういった知識や技術を1ヶ月くらい研修でみっちり教えてくれますが、「こういうのは現場で働きながら覚えて」というクリニックもあったりするそう。

個人的に「働きながら覚える」のは結構大変だろうな~って思っちゃいます。

つまり『クリニック選びは非常に大事』ということですね。

お悩みちゃん

思ってたより大変なんだね

手技や技術も慣れるまで大変、身体も壊しやすい

そして手技に関しても、特に脱毛施術では重いハンドピースを何時間も身体に沿って当てる必要があり、

腰痛や腱鞘炎になって辞めていく方が非常に多いです。

慣れてくれば身体の楽な使い方や姿勢がわかり、腰痛や腱鞘炎なども軽減しますが、

まずはそこまで身体を壊さず働き続けることが、美容看護師としてやっていけるかどうかの一つの関門だったりします。

実際に僕もめちゃくちゃ腰が痛くなって、何度も整体マッサージに通いました。

患者さんの体勢をうまく調整したり、座りながら施術したりできるようになるとかなり楽になりましたが、実は今でも長時間施術すると腰がしんどくなったりします。

看護くん

肉体的に楽ってのは、大きな誤解でしたね

ずっと時間に追われる

美容クリニックは、とにかく時間に追われる仕事です。

基本的に患者さんは予約した時間に施術を受け、そして時間通りに帰れることを当たり前と思って来ます。

なので時間通りにいかないと

「こっちは予約して来ているのに!」

「このあと大事な用事があるのにどうするんだ!」

「この看護師は下手くそだ!」

となってしまいます…

実際に僕の同僚は施術終了時間を数分遅れてしまい、後で「あの看護師は新人じゃないのか?もう担当にしないでほしい。」と電話があったそうです。

こういったクレームは本当に来ますし、新人、ベテラン関係ありません。

新人時代に病棟で泣いていると「あの看護師さん(お局)、怖いよね~ここでゆっくりしていきな。」と優しく声をかけてくれる患者さん達が懐かしくなりました。

特に美容クリニックでは時間に関して、かなりシビアに考える必要があるんですね。

お悩みちゃん

結構まったりしてるイメージがあったんだけどそうじゃないんだね

クレーム対応が辛い

そんなわけで、美容クリニックではクレームが来ることは珍しくありません。

施術時間だけではなく、脱毛の当て漏れや言葉使い、本当にちょっとしたミスなどでくることもあります。

患者さん達は高額な料金を払っているので、当然と言えば当然なのですが。

ときには名指しで来ることも(これが本当にしんどい)。

僕も実際に直接クレームを受けたことがあって、

脱毛前に笑気麻酔をしなければならなかったのに、数ショット打ってからそれに気がついたんです。

慌てて謝罪した後に麻酔をはじめたんですが、結果的にその患者さんから後ほどクレームが届き、無事NGとなりました。

名指しのクレームは本当にショックが大きく、数日間落ち込みました。

確かに美容看護師は「命にかかわる責任感」があまりないかもしれませんが、仕事内容や責任に関しては、負けないくらいシビアな世界だと言えます。

メイクちゃん

顧客クレームに驚くのは
美容看護師あるあるですね

衛生管理、清潔操作のギャップ

これは病院勤務が長い人ほど感じることかもしれません。

美容クリニックの清潔操作…かなり雑です。

「えっ!マジか…」ってことが本当にいっぱいあります。

ゴニョゴニョ(ミキシングで酒精綿を使わなかったり、同じ注射針で何人ものミキシングをやったり…)

なんというか、こういう「不潔なのが許せない!信じられない!」という看護師さん、結構多いんですよねこうにくに。

(ちなに僕は「長い物には巻かれろ」タイプの人間。)

僕のようなタイプの人や、そもそも大雑把で細かいことは気にしない性格の方であれば大丈夫ですが、

そういうのがどうしても気になってしまうタイプの人は最初から「美容クリニックはこういう所だ」と割り切った方が良いかもしれません。

メイクちゃん

クリニックによって、衛生管理がしっかりしているところもあるので、転職サイトの担当者を使ってそこは事前リサーチするのがおすすめですよ。

お悩みちゃん

やっぱり情報収集が大事そう

正しい言葉遣いと求められる接客スキル

病院で求められる言葉遣いって、せいぜい「患者さんにタメ口を使わない」くらいだし、

コミュ力よりも傾聴力の方が求められていたなと思います。

しかし美容クリニックでは、しっかりガチガチに言葉遣いとコミュ力が求められます!

この辺が「あ、美容クリニックってサービス業なんだな」って感じる点ですね。

お悩みちゃん

コミュ力って具体的には?

まずは敬語から

おそらく全看護師がぶつかるであろう壁。

まずは敬語から矯正させられます。

「よろしかったですか?」「了解しました。」「料金ちょうど、お預かりします」

上の言葉使いは全部間違っており、美容の勉強の前に正しい敬語から勉強しなくてはいけません。

また病院だと、仲良くなった患者さんや年下の患者さんにタメ口を使う人がたまにいますが、美容クリニックでは、絶対にNG!

しかも患者”様”、○○”様”です。

ただ普段から使っている言葉や、染みついた話し方を矯正するのは想像以上に大変です。

普段から言い方を気をつけていないと、咄嗟に出ちゃいます。

看護くん

本当に苦労しました。(多分手技より怒られました。)

敬語の勉強会や研修をしているクリニックもあったりするので、

転職する際のクリニック選びでは、給料面よりも教育制度を重視するといいかもしれません。

お悩みちゃん

クリニック選びが大事なポイントだね

求められる雑談力

また美容クリニックでは、コミュ力というか、雑談力が非常に大切です。

というのも、病院と比べてクリニックでは患者さんと雑談をしなければならない場面が頻繁にあります。

雑談によって、信頼関係が作れたり不安を軽減できたりはもちろんですが、

「お話してて楽しかった、あっという間に終わったから苦しくなかった。痛くなかった。」

という患者さんも結構います。(これでミスをしても笑って許してもらえたり、クレーム回避できたりします。)

逆に雑談をせずに無言で施術していると、患者さんは痛みに集中してしまうし、「あの看護師さん冷たくて感じが悪い。」という印象を与えてしまう可能性もあるんですね。

もちろん「話しかけないでほしい」という人もいるし、仲良くなる必要もありませんが、いろんな意味で、雑談力というか必要最低限のコミュ力が必要となります。

お悩みちゃん

ちょっとトーク力には自信がないかも

看護くん

あくまで、不快感を与えない雰囲気作りができれば問題ないですよ

美容看護師の年収に直結するインセンティブ制度

病院との大きな違いとして、美容クリニックは100%営利目的で運営されており、売り上げが作れなければ倒産してしまいます。

そのためクリニック側としては、利益を作ってくれるスタッフを優遇したいのは当然です。

その仕組みがインセンティブ制度。

しかしこのインセンティブ制度は諸刃の剣で、スタッフのやる気につながることもあれば、逆に精神的に追いつめることにもなりかねません。

このインセンティブ制度について詳しく解説していきます。

諸刃の剣であるインセンティブ制度

インセンティブ制度とは、「仕事に意欲的に取り組んでもらう為の動機付けとして、仕事の成果に応じて支給する成果報酬」のこと。

わかりやすく言葉に言い換えると、「個人で営業をかけて、売り上げを作るとその分もらえるボーナス」ということです。

ちなみに専門のカウンセラーや営業マンがいるクリニックもあれば、看護師がカウンセリング中や施術中に、営業をかけるクリニックもあります。

僕も施術中に脱毛コースやコスメを患者さんにオススメして売り上げを作っていますが、売上を作れれば給料も上がるし、ものすごくモチベも上がります。

でも逆に売り上げを作れない時は本当に出勤したくないし、施術にも入りたくないです。

そして怖いのがここから。

ノルマが無いクリニックであれば売り上げを作れなくても「今月の給料少ないな~」程度で済みますが、個人売上のノルマを設定しているクリニックもあったりするんですね。

ノルマがあるクリニックでは上司から「売れ!とにかく売れ!」という圧力をかけられ、「絶対この人買わないよな…」という人にも営業をかける羽目になります。

丁寧に説明・案内をしても嫌な顔をされて断られて、これ本当にしんどいです。

お悩みちゃん

確かにノルマがあるのは大変そう

心が折れそうになる営業トーク

病院で営業することがないため、今まで営業をしたことがある看護師さんってほとんどいないと思いますが、営業トークって本当に難しいんですよね。

コース契約となると何十万円にもなることが多く、興味が薄いorない人に高額なサービスを買ってもらうためには、それ相応の話術が必要なんですが、個人的には血管が見えない人の血管確保より難しいのが率直な感想です。

反応よく話を聞いてくれる人もいれば、無反応で「え、聞いてる?」という人もおり、せっかくいっぱい喋っても断られることも多く、心が折れそうになることもしばしば。

上司から「売れ売れ」と圧力をかけてくるクリニックではさらに精神的も辛くなります。

逆に営業能力の高い看護師さんは、どんどん給料アップができるしやる気もでます。

僕も調子よくコース契約を連続で取れた時は、多幸感と興奮で働くのが楽しくて仕方ありませんでした

でも多分、営業能力の高い看護師さんってごく少数じゃないかと。

看護くん

僕も苦手意識がいまだにありますからね

転職する際は、個人売り上げのノルマやクリニックの方針を理解した上で、転職先を選ぶといいでしょう。

メイクちゃん

ちなみに私のクリニックは個人ノルマがないクリニックだよ

お悩みちゃん

自分に合ったクリニックを探すのが大事なんだね

【現実】美容クリニック看護師のデメリット!働いてみるとここが辛いまとめ

以上美容クリニックで看護師として働くデメリットについて解説しました。

病院と美容クリニックではいろいろと大きな違いがあり、そのギャップによって辞めていく美容看護師さんが多くいらっしゃいます。

転職して「こんなはずじゃなかった…」と失敗しないためにも

  • はじめから美容看護師のイメージと現実のギャップを認識しておく。
  • 教育制度がしっかりしたクリニックを選ぶ
  • 転職サイトを使って営業ノルマの有り無しや報酬体系をしっかりしておく

この3つが非常に大切です。

美容看護師は患者さんの容姿やコンプレックスを改善することで、気分を前向きにしたり自信を高めたりすることができます。

これは他の看護師に負けないくらい素晴らしい職業です。

もちろん辛いこともありますが、それ以上にやりがいや楽しさもあります。

美容に興味がある看護師さんだけじゃなく、病院や施設で働いてみて違和感を感じた方や辛い思いをした人が転職してみたら「美容看護師の方が向いていた」、なんてこともあるかもしれません。

実際僕がそうであったように。

転職は人生の大きな選択です、失敗しないためにも「実際の美容看護師ってこんなだよ。」というのが少しでも伝わると嬉しいです。

看護くん

あなたが理想の職場を探せることを応援しています

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この記事を書いた人

社会人から看護学校で学び直し、准看護師から正看護師へ。
産婦人科クリニックや急性期病棟を経て、アートメイク看護師のスキルも習得。アートメイクの認知向上やアートメイク看護師について知ってもらうために本ブログを立ち上げました。

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